Media Player を作ろう(その2)


SATA に対応するぞ!!(2008/05/18)

振動吸収のためのフレームを作って随分と経ったけど、 やっぱり、邪魔と言えば邪魔。 よくカタカタ音が出るし、ネジが外れたりする。
だが、HDD を載せている限り、振動対策はしないと恐いし。。。

ちょっと長くなるが。。。
そこで、半年ぐらい前から SSD(Solid State Drive) を狙っている。 SSD は HDD のように駆動部分がない。 なんてったって、全部メモリでできているからだ。 だから、振動しようが振り回されようが、壊れる心配がない。
Sumsung が半年くらい前に 128GB の SSD を展示会に参考出品した。 だが、この値段は20万円ぐらいになりそうだ。
その後、TOSHIBA が 128GB の SSD を開発し 「2008 年初頭に Dynabook に載せるし、単体でも安く売る」 と言っていたが、SSD 搭載の Dynabook は発売延期(2008年6月に延期)、 単体発売はまだまだない。
そこに来て、SuperTalent が 128GB を10万円を切って売りに出すようだ(2008年5月中旬)。 中身はメモリなので、これを契機に価格破壊が進むはずだ。

しかし!!!

Sumsung の SSD では古いインターフェースの PATA(パラレルATA)の機種もあった。 しかし、SuperTalent は新しい SATA(シリアルATA)の機種しか出していない。 ほんの1年前の HDD は PATA と SATA は半々ぐらいでどちらの規格もあったが、 最近は SATA の HDD がほぼ主流になっている。
となると、128GB SSD が狙っている4万円ぐらいに崩れてくるころには、 もう、SATA の機種しかないだろう。
問題は、自分の Movie Cowboy が PATA インターフェースしかもっていないことだ!!

ならば、この Movie Cowboy に SATA のドライブを取り付けられるようにしてしまえ!!
と思ったんだが、、、 2.5インチ SATA ドライブを 2.5インチの PATA インターフェースに変換して接続する変換アダプタは、、、ない!!
余った古い PATA を新しいコンピュータの SATA に取り付けるための変換アダプタはある。 結構ある。でも逆が無いのだ。 要するに需要がないのだ。

困った。。。
というか、新しい Movie Cowboy はハイビジョン対応で SATA 対応だから、 こいつに買い換えれば問題はないんだが、 買い換えるのも癪だし、車に積むにはバカでかいクレードルも一緒に積まないといけない。 これはNGだろー。 お手軽に車に持っていく、というわけにいかなくなる。

もう、半分、趣味になっているんで、こうなったら予算度外視だ!!

ということで、強引に 2.5インチ SATA ドライブを取り付けちゃいます!!
どうも、一部の人は、これをやりたくて困っているようですが、 自分は何とか方法を見つけたので、参考になるならご覧くださいな。
キーワード:2.5インチ SATA(ドライブ) → 2.5インチ PATA(ホスト)

用意するもの

このために、まず用意したのは以下のパーツ。

玄人志向 SATAD-IDE (SATA-HDD to IDE 変換器版)
SATA のドライブを 3.5インチ IDE に変換する基盤。 この変換はいくつか他のメーカも出しているが、 コンパクトに収めるられるのはこれということで。
IrCube IR-IDE35to25
3.5インチ IDE を 2.5インチ IDE に変換する基盤。
Sumsung HM040HI
とりあえず、実験用に SATA の HDD。 捨てるつもりで用意するので、容量はともかくすごく安くないといけない。 ということで、40GB で 4000円弱 のをインターネットで見つけた(これは激安!!)。

つまり、こういうことです。

2.5インチのまま変換するのは無理なので、 一旦、3.5インチにして、2.5インチに戻す、ということ。 このための IR-IDE35to25 が必要で、これを見つけるのに苦労したよぉ。
ただし!!この IR-IDE35to25 は電源の配線がない。 まぁ、もともと、2.5インチのホストに 3.5インチドライブを挿すためのものだから、 2.5インチの電源が使えるわけないんで、当たり前と言えば当たり前(12Vの電源無いし)。
でも、今回はドライブは 2.5インチ なんで、ホスト側の電源を使わないといけない。 だから、このままではだめで電源の配線はどうにかしなければならない。

まずは、ホスト(Movie Cowboy)側の接続を確認してみよう。

まずは、Movie Cowboy を開ける。
HDD を外すとこんな感じ。 これの代わりに IR-IDE35to25 を挿すことになる。
こんな風に。。。 おぉ、ぴったしはまる!! ネジの位置もばっちりだ。でも、ネジのサイズが合わない。。。
3.5インチは40pinだが、2.5インチは 44pin、 この差は、フラットケーブルで電源供給されるかどうかだ。 増えた4つのピンは +5V が2本(Logic/Motor)、GND が1本、 未使用が1本となっている。 IR-IDE35to25 では、3.5インチ側には未接続になっているが、 写真の青いワク内のピンから取り出せそうだ。
次に、ドライブ側の作業。
電源コードをぶった切る。
玄人志向の SATAD-IDE の電源コードは 3.5インチ HDD の電源コードから分岐して得るようになっている。 黒は GND で、赤が +5V、黄色が +12V だが、、、 ん?12V なんて本体から出ていないから得られないぞ!? というか 2.5インチ ドライブで 12V は必要ないはずだし。。。 ということは、12V はつながなくていいのかな? Sumsung のホームページで HM040HI の仕様 を調べたところ、+5V しか使っていないようだ。 ということで、SATA の電源の +3.3V と +12V は供給しないと。
電源のでかいコネクタは邪魔なので、小さめのコネクタに切り替える。
最終的にはこのような接続になる。


ホスト側から +5V と GND を取り出す。
ピン番号41と42が +5V であるから、まずは表で2本のピンをショートさせる。 裏側の端子に赤のラインをはんだ付けする。
ピン番号43がGNDなので、こちらは表側にはんだ付けする。
あとは、テスターでほかのピンとショートしていないかをチェックして完了。
実は、これが一番大変だった。。。

すみません。(2008/7/7)

せっかく SATA に対応させようとしたのですが、 Transcend から 64GB の SSD で IDE インターフェースのものが比較的安く出てしまいました。 もともと、音楽は 32GB もないので(残りは DVDイメージ)音楽を聴くだけなら 64GB で十分なのです。 で、実際のところ、最近は DVD の再生なんてしないので、64GB で十分じゃないか、と。

ということで、安易な方に流れてしまい、買ってしまいました。

Transcend TS64GSSD25-M です。
こいつは、2.5インチ IDE 互換で、MLC になっています。 MLC は Multi Level Cell というもので、アクセス速度は遅くなるけど、 1つのセルに複数の値を保持できるため、実装面を小さくでき安く作れるのが特徴。 ちなみに、SLC(Single Level Cell)は1つのセルに1つの値しかもてない代わりに アクセス速度が速い。その代わり大容量の SSD を作ろうとするとメモリチップをたくさん載せないといけなくなって、 コストが高くなる。
今回の場合、HDD のアクセス速度で十分なので、MLC でなんら問題はないのだ。 で、Transcend のオンラインショップが一番安かったので、そこで買った。
箱の中身はこんな感じ。
さーて、早速接続して、SSD 化だ!!
って!!!が〜〜〜〜ん
刺さらない。SSD のピンがほんの少しだけ位置が高いのだ。
コネクタ側は基盤にハンダ付けされているため、1mm たりとも持ち上げることができない。 これが逆なら SSD にスペーサでも噛まして取り付ければいいだけだが、、、
うーん、どうしよう。案は3つだ。
  • コネクタのハンダを外して、少し持ち上げてハンダ付けし直す。
    →これは無理だ。両面配線の基板でコネクタの裏も表もハンダ付けされている。 機械でハンダ付けしないと無理。
  • SDD を分解して中の基板だけを取り出す。
    →高さのズレは SSD のケースのせいなので、ケースを取っ払えば、 確実に取り付けられるだろうが、、、 万が一、SSD を壊したら泣くに泣けない。。。
  • 2.5インチの延長フラットケーブルで延長する。
    →これは安全だ。だが、SSD を基板に直接取り付けることができなくなる。
ということで、3番目を採用です。 ま、SSD の取り付けは後で考えよう。。。
で、探したんだけど、2.5インチのIDEフラットケーブルで「延長」タイプが全然売っていない。
やっと見つけたのが、またまた、irCube(ここはコアなものばかり作っているなぁ)の IR-IFC05。 これはまさに延長ケーブル。 多分、国内ではフラットケーブルを自作しない限り、 このメーカのものしかないんじゃないかな。
重要なのは、このように、ピン側(基板側)のコネクタの配線がクロスしている点。 これが無いと、ピンの上と下が入れ替わってしまうのだ。
まずは、テスターでピンの位置を確認した上で (ケーブルの取説には1番ピンの線は赤い、と書いてあるが、 その赤い線が上と下のどちらのピンなのかわからんので、テスターで確認した)、 取り付けた。
ということで、見事に 64GB を認識しました。
さすが SSD です。NTFS フォーマットが数分です。

よーし、音楽ファイルを転送だ!!
と思ったら、Windows がいきなり「遅延書き込みエラー」と。。。
いろいろ悩まされるぜぇ。

※遅延書き込みエラーは基本的には HDD などが壊れかかっているときに出るものですが、 新品の場合、書き込みが追いつかなくなったときも出ます。 自分の場合 NAS に大量書き込みをしたときにも遭遇しました。 今回の場合、SSD であって、Flash メモリへの書き込みはとても時間がかかるのです。 なので、一気に大量に書き込んでしまうと書き込みが追いつかなくなり、 Windows 側は一定時間内に書き込みが終了しないため、 書き込みデータを遅延バッファに蓄えはじめ、 それも一杯になって「書き込みに失敗した」となります。

ま、少しずつ書き込めば大丈夫なんだけど、、、めんどくせぇ!!

とりあえず、OK!!

その後、いろいろ調べたところ、遅延書き込みエラーは、 書き込みが遅い場合意外に、

などでも発生するらしい。

ということで、この2点をクリアだ。

まず、フラットケーブルは全長40cmはあるので、 中間のコネクタに付け替えて、余った部分は切ってしまおう。
余った部分を残しておくと、信号の反射が起きてデータ通信ができなくなるんで、 カッターでばっさり。
こうやって、どちら側を切るか目印付けておいて、、、(基板側を切ったら大変!!)
カッターでズバッと切る。 意外に綺麗にカットできるし、気持ちいい。
あーぁ、切っちゃった。
とりあえず、こんな感じになった。
次は、フラットケーブル。
このフラットケーブル、全体が固定されているのではなく、 一部が1本1本バラけている。 なので、フラットケーブルの線を綺麗にそろえて電工テープで、止めておく。
次に取り出すのが、エレコムのノイズウォールというテープ。 これは表面に網の目のような細かい金属が貼り付けてあるテープで、 これをケーブルに巻いたりすることでノイズを防御する。 これ、意外に高かったためか、もう製造中止。 大事に使わなきゃ。。。
って、両面にきっちり貼ったらケーブルがカッチカチになって、このとおり。
一方、基板側にはこのノイズウォールの金属部分が基板に接触して、 変なことが起きないように、電工テープを貼っておく。

とりあえず、こんな風になりました。

さて、これに加えて、大量ファイルコピーには FFC という遅延書き込みをしないで 独自にバッファリングして高速にコピーするツールを使う。

この結果どうなったか。。。
じゃーーん!!
やったね!!!! 大量にコピーしても1度もエラーが出ない。 ばっちりだ!!

あとは、このはみ出た SSD をどう固定するかだ。

SDD を固定します。

パソコンを自作したときに余ったスペーサ付きネジを2段にして SSD を取り付け。 意外にしっかり固定された。
ケースに入れるとこんな感じ。
お!なかなかいいねぇ。
ついでに、カバーの作成に取り掛かる。
まずは、ボール紙で作ってみた。 1mm 厚のアルミ板を曲げて作る。 両サイドは穴あきのアルミ板を使って中身の SSD がちょっと見えるように。
問題は、前方にあるカールしているフラットケーブルだ。 こんな感じでいけるかなぁ。。。

ケースを作る

とりあえず、外枠を作った。
傷だらけなのは今回はどうでもいい。 というのも、今回は塗装するので、その前に表面はできる限り荒らす予定なので、 表面の傷は付け放題!!
今までのアルミ加工は表面に傷を付けないように注意したけど、 傷を気にしないでいいのがこんなに楽だなんて。。。
どんどん作る。
まず、両サイドをパンチ穴付きのアルミ板で覆う。 リベットがたくさん並んでいるのは、強度じゃなくて、カッコつけ。
フラットケーブルを覆う部分もパンチ穴付きで。
塗装の前に塗料の食いつきをよくするために、表面を荒らさないといけないが、 リベットとかがあって紙やすりはうまくいかない。 で、ネットで調べて現れたのが、このスチールウール。
これで、均一にヤスリがけ完了。

塗装だ

アルミは塗装の前に「酸洗い」という処理をしたほうがいいらしい。 塩酸などで表面に付いた酸化物を除去しないと、 まだらになったり、塗装がパリパリとはがれてきてしまうらしい。 しかし、酸洗いってどうやるんだ?塩酸買ってくるのか?
と調べていたら、酢でいける、とかもあったけど、このサンポールが結構いいらしい。
でも、どのくらい浸せばいいかもわからん。
ということで、アルミ片を入れてみた。 4倍希釈で30分浸すと、表面が少し変わった(綺麗になったように見える)。 なので、30分にする。
30分浸し中。
浸したあとは手の油が付かないようにゴム手袋で取り出して、乾燥させる。
アルミの塗装は、まず、密着剤を塗る。 これはメタルプライマー(透明)というやつ。 これをあらゆる方向(裏も)から5度塗り。
で、2時間乾燥。 ここら辺は塗料の説明書に忠実にしたがうほうがいいらしい。
で、最後に黒(つや消し)で塗装。
つやアリはなんか安っぽく見えそうなんで、つや消しで。

完成!!

ということで、

こんな風になった。
取り付けは、あとでも簡単に取り外せるように両面テープ。

実際に車に取り付けるとこんな感じ。
まったく問題なく動作した!!

いろいろ時間(とお金)がかかったけど、 これで振動とか熱とか気にしなくてもいいメディアプレーヤーができた!!

(完)